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ホテルの顧客満足度

どういった職業でも、お客様がポジティブな体験をすれば、ひいては忠実な顧客やブランドアドボケイトの創出へつながります。ですが、ポジティブな体験への必要性は、ホスピタリティ業界では特に重要です。当社が行ったConsumer Travel Insights Report(消費者旅行インサイトレポート)で、休暇の計画を立てる場合にどういった形式の情報を使用するかという質問で、アンケート回答者の69%がオンラインのレビューサイトを使用し、51%が個人からのお勧めを頼ると回答しました。

以下の画像にある通り、調査対象者2,228名中、宿泊先として最も人気があったのはホテルでした。このため、調査回答者の感想や意見は、ホテルの顧客満足度に影響を及ぼす可能性がある要因を理解するうえで役立つと思われます。

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Main accommodation choices in 2018

テクノロジーが多すぎる?

ホスピタリティ業界にテクノロジーがより統合され重要になるに伴い、ホテルの客室でのテクノロジーの使用や、テクノロジーが宿泊客にどのように影響を及ぼすのかについて、当社は旅行者に直接尋ねました。テクノロジーは、理想的なホテルの客室の一部を成しているのでしょうか?

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Hotel Customer sentiment towards technology

実際はそうではありません!宿泊客はテクノロジーに親近感を感じているものの、客室内のオプションがあまりに高度なものだったり、エンターテイメントがあまりに豊富にあったりすると、平均的な旅行者のニーズや好みをはるかに上回っている可能性があります。そうではなく、テクノロジーにより、宿泊客が環境をコントロールできることが理想的です。宿泊客が最も喜ぶオプションは当然ながら無料WiFiサービスです。

多くの回答者が、満足度にプラスの影響を及ぼす要因にテクノロジーを挙げましたが、宿泊施設を選ぶうえでの決定要因では、テクノロジーは、立地や価格、金額に対する価値よりも重要度が非常に低いという結果でした。

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Key drivers in selecting holiday accommodation

ホテルの客室でデジタルデトックスを促進すべきというアイデアを消費者は拒否し、またWiFiが整備されていることが決定要因として示されている通り、ホテルの客室内における過度に高度なテクノロジーよりも、一般的な接続性がより重視されていることが分かります。

予算内に収める

高比率の回答者(71%)が、前回の海外旅行の支出額は予算通りだった、または、予算を下回ったと回答したことから分かるように、顧客満足度にとって、金額に対する価値は重要です。このため、ホテルが消費者の予算内に収まる客室料金を提供しつつ、消費者の期待を上回ることが、満足度の高い顧客の創出につながると考えられます。この点について、宿泊施設での体験が予想を下回るものだったと回答した回答者の比率が少なかったことから、CTI reports(CTIレポート)は、現実的な機会として強調しています。

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Accommodation experience vs expectations for travellers

旅行先を選ぶうえで影響を及ぼす要因として、回答者の比率が最も高かった要因は「金額に対する価値」で、「宿泊施設の質」は4番目でした。前述の通り、ブランドに対するニーズを強化するには、顧客に対してお得感を必ず届けることが重要です。

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Top factors in choosing a holiday destination

休息とリラクゼーションが求められている

他にホテルが検討すべきものとして、休息とリラクゼーションが挙げられます。回答者に対し、休暇を計画する場合に重要なものを5つの選択肢からランク付けするよう依頼した質問で、休息とリラクゼーションは3.88というポイントが得られました。「変化」は「休息」と同じ程度に良いものであることが多く、ホテルは、この両方を提供するものとして位置付けられています。ホテルは日常生活のストレスを排除し、新しい環境で本当の意味で充電をする機会を提供します。

ミレニアル世代の旅行者の回答者では特にこの回答が目立ち、「リラックスする機会」について、5ポイント中3.95ポイントという結果になりました。全体的なトレンドで見れば、ミレニアル世代は、「旅行のしやすさ」よりも「休息とリラクゼーション」を重視しています。このことは、少し困難な旅であっても、リラクゼーション休暇という夢を実現したいという傾向が表れています。

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Most important factors for planning a holiday

まとめると、アンケートに回答した旅行者全体の36%が、リラックスしてくつろぐ機会を得たいという動機から旅行に行くと回答しました。ですが、他の旅行者を避けるために、混んでいない時期に常に旅行している、または、混んでいない時期に旅行に行くことが多いと回答した人が43%に及んだことから、ホテル側にとっても、過剰な混雑を重要な検討事項として考慮する必要があります。

ホテルにとって、「認識」も継続的な課題となる可能性が高くなっています。下図に示されている通り、STR’s Traveler Panel(STR旅行者パネル)の回答者のうち、「ホテルよりもAirbnbの方が本物の体験ができる」という意見に同意すると回答した人がそれなりにいました。しかし一方で、安全性と清潔さの面では、Airbnbよりもホテルの方が信頼できるという考えから、ホテルを好む傾向も見られました。

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Traveler perceptions of Airbnb versus hotel

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