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客室売上高の報告 | その他客室売上高の配分/報告の注意事項 | 販売済客室の報告 | 販売可能客室の報告 | セグメンテーションプログラムの定義 | 追加の売上セグメンテーション
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客室利用により発生した売上金額のみがSTRに報告する客室売上高に含まれます。
料飲やその他販売による売上高や、パッケージ料金に含まれる「客室以外の売上高」などは、STRに報告する客室売上高には入れないでください。STRに報告する客室売上高は、リベート、払戻金、引当金、過剰請求金、税金を引いた正味金額とします。STRに報告する客室売上高に含む、または除く具体的な項目を下記に示します。
STRは、STRセグメンテーションプログラム(セグメンテーションの定義を参照)に参加しているホテルの料飲売上高およびその他売上高を追跡します。
STRに報告する客室売上高に含める項目: | STRに報告する客室売上高から除外する項目: |
---|---|
「ノーショー」
|
リゾート料金
|
プリンシパルの立場である場合、以下の場合にのみ、サービス料の全額が売上に含まれます。
1) フィー/料金が宿泊客のアカウントに自動的に課金される必須、通例、非任意の料金で、宿泊客に「除外」する選択肢がないこと、かつ
2) ホテルが、自らの利益のために料金を徴収できること(つまり、徴収した料金を第三者に渡す必要がないこと)
エージェントの立場で売る場合、サービス料は客室/その他売上高から除外されます。
ホールセラー、eチャネル、オンライン旅行代理店(OTA)および/またはインターネット料金
ホールセール、および、「予約時に支払い完了」のインターネット販売料金は NET 額(総額ではない正味額)を STR に報告してください。
「後支払い」のインターネット料金については、従来の旅行代理店同様、総額(正味額ではない)の客室売上高をSTRに報告してください。これら総額売上高に対する手数料は、宿泊部門の費用として計上します。
パッケージ料金
パッケージ料金の客室売上高部分のみをSTRに報告してください。パッケージ料金内の客室売上部分を特定するには、各パッケージ項目の「公正市場価格(Fair Market Value - FMV)」を算定する必要があります。その後、パッケージ料金に FMV 客室売上高割合を適用して、STRに報告すべき客室売上高の数値を算定します。
ロイヤリティプログラムの特典およびリワード
ホテル内の同等クラスの客室に従来適用されてきた一般料金を控え目に見積もった平均額、または、ブランドやホテルチェーンが設定した料金基準を適用します。
ロイヤリティの特典やリワードの計上には、2つのベストプラクティスの選択肢があります。
1) 月末の合計額にだけ、特典やリワードの売上額を計上します(例:1月末の合計額)。
2) 特典やリワードの売上額を週に1度、または毎日報告する場合には注意が必要です。売上額は、1週分を1日にまとめて計上するのではなく、その週の各日に振り分けて計上しなければなりません(例:1日~7日など)。
マーケティング販売促進
「2 泊したら、もう1泊分を無料進呈」およびこれに類似する販売方法から発生する客室売上高は、当該期間に均一に分散して宿泊したものとして取り扱います。
時間利用および「デイユース」による売上高
次の利用から発生する販売済客室数:接待用特別室・更衣室の利用、社員面接用、映画オーディション用、また卸売業者(例:衣料、玩具などの商材)による利用。料飲サービスは含めないでください。
デイユース客室は泊りで使用しないことをベースに販売され、ホテルがレートを提供するセグメントに適用されるレートは請求されません(例:短期宿泊、団体または長期契約)。特定のレートカテゴリーで販売される客室は適用セグメントに分類する必要があり、販売済客室として報告され、デイユースとしては報告されません。
例として、午前7時にチェックインし、午後 5 時にチェックアウトする航空会社クルーの客室がある場合は、デイユースではなく、長期契約利用客室に分類する必要があります。これらのクルー室を同じ日に再販売した場合、当該ホテルの客室稼動率が 100%を超えることがあります。
ゲストが一日中客室を利用し、午後6時前にチェックアウトする場合は、その客室の使用目的、ゲストが公開されていないレートまたは交渉レートを受けているかにかかわらず、その客室はデイユース客室として記録する必要があります。
例:
1 泊の客室宿泊、食事4回、宿泊施設のスパ利用で 240ドルのスパパッケージ。これには、税金、チップ、サービス料金は含まれません。
このパッケージの FMV 価格は 320 ドルであるにもかかわらず、宿泊客の請求書には 240ドルの合計額、および、各売上項目に適用される売上税、消費税、短期宿泊客税しか記載されていません。
この宿泊施設は、240ドルの販売料金を以下のような部門別内訳で計算します。
宿泊施設が宿泊客に対して付随的な(無料の)食事および/または飲み物を提供するか、宿泊客が食事を断ることができないか、フランチャイズ企業やブランドの標準サービスとして食事が提供される場合、食事および/または飲み物にかかる費用は宿泊部門に計上し、料飲部門売上へは計上しません。
部門 |
市場価格 | 割合 | パッケージ料金配分 |
---|---|---|---|
宿泊 |
160ドル | 50% | 120ドル |
料理 | 112ドル | 35% | 84ドル |
スパ | 48ドル | 15% | 36ドル |
合計 | 320ドル | 100% | 240ドル |
客室売上高が発生した分のみを販売済客室としてSTRに報告します。無料客室は販売済客室の数字に含めないでください。STRに報告する販売済客室数に含める、または除外する具体的な項目を以下に示します。
販売済客室の数に含める: | 販売済客室の数から除外する: |
---|---|
収益を生んでいる販売済客室 デイユース客室は宿泊で使用しないことをベースに販売され、ホテルがレートを提供するセグメントに適用されるレートは請求されません(例:短期滞在客、団体または長期契約)。 例として、午前7時にチェックインし、午後 5 時にチェックアウトする航空会社クルーの客室がある場合は、デイユースではなく、長期契約利用客室に分類する必要があります。これらのクルー室を同じ日に再販売した場合、当該ホテルの客室稼動率が 100%を超えることがあります。ゲストが一日中客室を利用し、午後6時前にチェックアウトする場合は、その客室の使用目的、ゲストが公開されていないレートまたは交渉レートを受けているかにかかわらず、その客室はデイユース客室として記録する必要があります。 販売促進プロモーションや長期契約により無料宿泊の対象となった客室 (例:2泊の宿泊でもう1泊無料、50室の団体利用で1室無料)。 |
販売促進プロモーションや長期契約によらずに無料で提供される客室 販売促進プロモーションや長期契約に関係なく無料で提供される客室(例:従業員、オーナー、招待視察旅行用に無料で提供された客室)。 「ノーショー」 ノーショーに関しては販売済客室数として計上しないでください。 オーナーが宿泊するコンドミニアム |
各ホテルの完全な販売可能総客室数(宿泊施設の部屋数に当該期間の日数を掛けた値)を報告してください。
改築のため6ヶ月未満にわたり一時的に客室が利用できない場合、STRに報告する販売可能客室数を調整する必要はありません。客室が永久的に施設の在庫から除かれる場合は、登録客室数を修正するためご担当者様からSTRへご連絡ください。
また、改築、自然災害や人為的災害(台風、地震、火災、油流出など)により客室が長期にわたって閉鎖する「長期休業客室」が発生した場合は(通常6ヶ月以上)、STRに客室在庫の減少の適切な取り扱い方法をご連絡ください。
宿泊施設を改装のためすべての客室を1ヶ月以上に渡って在庫から削除したい場合(完全に休館)、STRに必ずご連絡ください。当該施設を「一時的に休館」または「改装のため休館」として記録します。「一時的に休館」または「改装のため休館」として記録されたホテルは、休館と皆し、改装期間中には宿泊可能な在庫は存在しないため、コンペティティブセットまたは業界セグメントに影響しません。
季節休業客室
季節的な需要の変動により、ホテルの運営全体を連続30日以上休業する場合、当該期間の客室数を年間販売可能在庫数から差し引いてください。この場合、ホテルは毎年同じ時期に継続して季節休業していることが条件となります。該当する期間に宿泊施設が「季節休業中」と認識されるように、STRまでご連絡ください。
複合オーナーシップによる宿泊施設(タイムシェアやコンドミニアム使用の在庫を含むホテルなど)
住居用の部屋を整備したり客室を住居用に変更しているあらゆるタイプの施設は、「複合オーナーシップ」の宿泊施設となります。当該施設はタイムシェア、階層、分割で使用されるか、全体が所有されます。このような複合オーナーシップの施設を宿泊業に供しているだけでは、宿泊部門に計上するべき収入源とはみなされません。各プロジェクトの事実と状況を検討する必要があります。
複合オーナーシップによる宿泊施設の収入の取扱い方法を特定するための最初の手順は、総額と正味額のどちらを報告するかを特定することです(USALI の第5章を参照)。総額か正味額かの基準を判断する際、賃借人が支払いをしなかった場合に主な経済的損失を被る当事者にウェイトを置かなければなりません。売上高の取扱いが決定したら、損益計算書に記載する3つのシナリオがUSALIにあります。以下のシナリオは、データをいつ、どのようにSTRに報告するか説明しています。
宿泊施設が顕著な経済的リスクを想定する場合
長期間(シナリオ 1)
宿泊施設は第三者である部屋所有者と1 年以上の契約を締結し、この部屋は通年でホテル客室在庫に含まれています。契約条件により、当該施設は契約関係に基づいて第三者が所有する部屋の運営に関する経済的リスクを負います。
これに伴う収益源は、短期宿泊、団体、長期契約、その他売上高のカテゴリーで宿泊部門に計上され、これらの部屋は宿泊施設の客室在庫内の販売可能客室とみなされます。契約により、部屋のオーナーが限定された宿泊日数で当該部屋を利用できる場合、部屋は販売可能客室として利用可能な状態を維持しながらも、オーナーの宿泊時には無料客室として計上されます。
短期宿泊(Transient)客室売上高
一般に、個人客または団体客が1泊あたり10部屋未満の客室やスイートルームを利用する場合の売上を含みます。さらに、長期契約の有無にかかわらず、長期滞在の宿泊客に対してリースされる客室も含まれます。
短期宿泊には通常、以下のカテゴリーが含まれます。
• 小売販売
• 割引販売
• 交渉販売
• 条件付き販売
• 卸売り
団体(Group)客室売上高
団体に対する客室またはスイートルームの一括レンタルから発生する売上が含まれます。
通常、団体とは契約に従って1泊あたり10室以上の利用がある場合を指します。団体客室売上は、大量の客室ブロック販売に対するホールセラーへの割引を差し引いた金額を計上します。団体に対して直接支払われるリベートや補助金は、マイナス売上として計上してください。
効果的な販売やマーケティング活動を実施するため、団体利用客室売上は一般にはマーケットセグメント毎に分かれています。
マーケットセグメントには通常以下のものが含まれます。
• 企業
• 学会/コンベンション
• 政府機関
• 団体ツアー/ホールセラー
• SMERF(社会的団体、軍事機関、教育機関、宗教団体、共済団体の略)
長期契約(Contract)客室売上高
30日を超える他者との長期契約による一定数の客室から発生する売上を含みます。長期契約客室売上高は、割引額を差し引いた正味金額を計上します。
例として、航空会社クルーの居住、企業研修での長期利用、インセンティブによる福利厚生プログラムなどがあります。
料飲(F&B)部門売上高
• コーヒー、牛乳、お茶、ソフトドリンクを含む料理の販売による売上。
• 宴会の飲料売上やビール、ワイン、その他の酒類等を含む飲料売上。
• 貸し会議室、AV 機器レンタル、カバーチャージやサービスチャージまたはその他の売上(宴会サービスチャージを含む)など、料飲部門でのその他の売上項目から発生する売上高。
その他売上高
上記の客室売上高および料飲売上高の定義に該当しない、宿泊施設が徴収するあらゆる売上をその他売上高とします(例:駐車場、スパ、通信費)。
総売上高
客室売上高、料飲売上高、その他売上高(例:駐車場、スパ、通信費)として上に記載した、ホテル運営により発生するすべての売上高を含みます。
データ報告に関するその他の注意点
• 1ヶ月未満のデータ:会社の新規ポートフォリオ(新規開業、買収、改装など)によるホテルの月次データは、当該宿泊施設の運営開始月の営業日が15日以上ある場合にだけSTRに報告するものとします。
• ホテルの「ソフトオープン」:新規開業ホテルの場合、開業時の実際の客室在庫と、その時点での客室数に基く完全な販売可能宿泊客室数をSTRに報告してください。ホテルのソフトオープン後、客室を順次オープンして客室数が追加された場合は、客室を追加した日付と追加客室数を含めて、ホテルが保有する完全販売可能客室数に達するまで、客室在庫数の最新情報をSTRに報告してください。