東京オリンピックとホテル実績に及ぼす予測困難な影響
今年の7月と8月へと開催スケジュールが変更された東京オリンピックほど、旅行業界およびホスピタリティ業界に長引く不確実性を与えた事例は他にはありません。東京での非常事態宣言やこれまでの限定的なワクチン接種率などの要因から、オリンピックの開催時期について今も論争が続いています。ホテル業界にとって最も重要なことは、観客の有無についていまだに明確な回答が出されていない点です。現時点で決定しているのは、海外客は受け入れ不可という点のみです。オリンピックは歴史的に見ると、開催都市に多大な実績向上をもたらしてきました。
この最新記事では、オリンピック前の東京と日本全体のマーケット状況を考察し、過去の開催都市への影響を再検討し、STRの直近のマーケットフォーキャストから、今後数か月で東京にもたらされる状況を展望します。
舞台の設定
日本は完全なロックダウンを実施したことはありませんが、海外旅行は制限しています。一方で、国内旅行および出張によるホテルの客室稼働率は、コロナ禍の厳しい時期でも20%超を維持しています。